ホンダ東京西のあきる野店でサービスエンジニアとして勤務する三科初さんは、中学生のときに初めて訪れた鈴鹿サーキットでスーパーGTを見てモータースポーツに夢中になった。「将来は車に携わる仕事がしたい」と考えメカニックを選択した。「4人兄弟の2番目なため、できるだけ親の負担にならないように」東京都立多摩職業能力開発センター八王子校に入学し、整備士資格を取得した。ホンダ系列を選んだ最も大きな理由は「F1のイメージが強かったから」だという。
現在メインで手がけるのは車検業務だ。「メンテナンスパックなどで定期的に入庫してくれるお客さまだけでなく、半年に1回の方、車検時のみの入庫の方などさまざま。そういったあらゆるお客さまの一台一台の不具合を見逃さないように心がけている」という。
やりがいを感じる瞬間について「お客さまからいろいろな意見を聞くことができること」と話す。「ありがとう」という嬉しい言葉もあれば、ときには厳しい意見が上がることも。それでも「直接聞くことで学びがある。次はこうしようなどと工夫もするようになった」と気持ちを引き締める。ただ、「最初は接客に抵抗感が強かった」と打ち明ける。「緊張もするし、うまく話せないこともあった」というが「自分自身が行った作業に対しての説明や質問に答えるため、数をこなすうちに慣れてきた」という。
普段から心掛けるのは「ミスなくスピード感を持って作業をすること」。また、忙しいなかでも先輩社員がいろいろと新しい作業を教えてくれることがモチベーションになっている。「早く現場で戦力になれるように検査員資格を取りたい」と目標を掲げている。