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自動車業界トピックス

トルコの大地震、日本の自動車関連拠点は被害確認されず

三菱ふそうは稼働見合わせ

トルコ南東部で6日発生した大規模地震に関し、同国に製造拠点を持つトヨタ自動車やブリヂストンなどへの影響はなかった。大半の拠点は震源地から遠い北部に立地し、生産設備や人的被害も確認されていないという。ただ、南部にある三菱ふそうトラック・バスのノックダウン(KD)工場は稼働を見合わせ、被災状況などを確認中だ。各社は、引き続き状況を注視するとしている。

トヨタ・モーター・マニュファクチャリング・ターキー

トヨタモーターマニュファクチャリングターキー(TMMT)は、イスタンブールに近いトルコ北西部のサカリヤに位置し、「カローラ」や「C―HR」を生産している。従業員や家族への被害も確認されておらず、工場も通常稼働しているという。

トヨタグループでは、サカリヤとデュズジェに製造販売拠点を持つトヨタ紡織をはじめ、ゲブゼにカーエアコンの生産拠点などを持つデンソー、イスタンブールにドアフレームなどの製造販売拠点を持つアイシンなどがある。いずれも震源地から離れており、従業員や建物などの被害はなく、生産への影響もないという。

いすゞ自動車はトルコでノックダウン(KD)生産を手がける。伊藤忠商事と同国の財閥、アナドールグループとで運営する「アナドール・いすゞ・オートモーティブサナイ」は、小型商用車やピックアップトラックなどの組み立てているが「現時点で生産への影響はない」(いすゞ広報)としている。

一方、三菱ふそうトラック・バスは、トルコ南部の都市、アダナに現地の販売会社が運営するKD組み立て工場がある。三菱ふそう広報は「安全上の理由で工場の稼働を止めた。被災状況や影響は確認している」と語った。現地では小型トラック「キャンター」を生産している。

タイヤメーカーではブリヂストンと住友ゴム工業がトルコに生産拠点を持つが、いずれも被害は出ていない。

ブリヂストンは、中央部のアクサライ県と北西部のイズミット(コジャエリ県)に工場を持つ。人的、物的被害はなく、安全確認をした上で稼働を続けている。ただ従業員の中に被災者がいると言い、状況を確認している。住友ゴム工業は、中北部のチャンクル県に工場を持つが、従業員や工場建屋、設備に被害はないという。「震源から600㌔㍍以上離れており、操業に影響が出ているという話も聞いていない」(広報)という。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)2月8日号より