環境省は、「再生可能エネルギー・電動車の同時導入による脱炭素型カーシェアリング・防災拠点化促進事業」の補助金申請の受付を始めた。予算額は10億円。従来(21年度補正事業)の補助要件を見直して、自治体や民間企業・団体が同事業を使いやすいようにした。電気自動車(EV)など対象車両の補助額上限も引き上げている。
同事業は、公用車や社用車と再エネ設備を導入し、電動車の遊休時は地域住民も利用できるようにして「移動の脱炭素化」を進めるのが狙い。また、電動車を「動く蓄電池」として、自然災害時の復旧・復興活動や被災者支援にも用いる。このため、補助要件にはカーシェアサービスの実施が必須となる。
対象事業者は自治体と民間企業および団体。①3~6月②8~10月③12月~24年1月の3回に分けて公募を行う。公募期間中でも、予算がなくなりしだい受付を終了する。
補助対象の車両は、EVとプラグインハイブリッド車(PHV)。補助額上限は、EVが120万円(従来は100万円)、PHVが72万円(同60万円)で、補助率は車両価格の3分の1とした。直接購入だけでなく、リースによる導入も可能だ。
すでに購入した車両について、これまでは「新車登録から1カ月以内」での申請を求めていたが、今回は「22年11月8日から23年3月31日までに新車登録した車両」も申請対象に含める。ただ、5月31日までの申請に限る。
再エネ設備、充放電設備、外部給電器、急速充電器、普通充電器、その他付帯設備、工事費も補助対象とする。急速充電器の場合、設備・工事の補助率はともに2分の1で、補助額上限は設備が300万円、工事が140万円。
再エネ電力調達に関しては、これまでは原則として「再エネ設備導入」が要件だったが、今回は「再エネ設備導入、再エネメニュー契約、再エネ電力証書の購入いずれかを選択可能」に変更した。
公募要領などの詳細は「地域循環共生社会連携協会」のウェブサイトで紹介している。
※日刊自動車新聞2023年(令和5年)3月28日号より