穏やかな笑顔から素直な人柄が伝わる。自身の整備技術を高めるために、先輩の教えを吸収しながら意欲的に仕事に取り組んでいる。今後の成長が楽しみな努力家だ。
伯父が経営する中古車販売店で働くメカニックを見て、子ども心にかっこいいなと思った。進路選択では自動車整備士のほかに動物看護士と調理師の道で迷った。だが最後は「整備士という安心感のある
資格を取って手に職をつけたい」と心を決めた。
専門学校時代は学年に女子が1人だけだった。もともと女子の比率が高い共学校出身の尾高さんにとって、最初は男子の多さに圧倒された。だがそれも束の間のこと。あっという間に学校に馴染み、充実した2年間を過ごした。
就職先は通勤の利便が良く、話しやすい社風のスズキ自販京葉を選んだ。入社当初は先輩たちがこわそうに見えたが、打ち解けて話すとみんなが優しかった。「クルマの整備に詳しいだけでなく教え方も親切。仕事以外の相談に乗ってくれる先輩もいます」と満足そうだ。
いまは車検と点検が主な業務だ。4月に入社3年目を迎える尾高さんにとって、目標は「お客さまに好かれる人になること。そして故障診断や重整備を任される整備士になること」だ。「難しい整備はまだこれからです」と話すが、隣で作業する先輩の手際の良さと正確さにはあこがれがある。「お客さまのクルマをミスなく早く、きれいにお返しすること」を心がけ、日々のスキルアップを目指している。