「仕事をするならば好きなことを」との思いから自動車整備士の職についた坂秋月さん。兄のバイク好きに影響を受け、自身も高校生のときにバイクの免許を取得した。バイクの整備士という選択肢もあったが、将来性や条件などを考えて自動車整備士を選択。自動車業界にするならば「輸入車の整備がしたかった」ため、同社に決めたという。一番の魅力はメルセデス・ベンツ、BMW、アメリカ車など「ブランドがたくさんあって、入社後に選べるところが良いと思った」。メルセデス・ベンツブランドを第一志望にしたのはお店や先輩たちの雰囲気が良かったから。「教えてくれた先輩も気さくで話しやすかった」という。
現在は点検整備、車検整備、納車点検などをメインで担当する。仕事をするうえで心掛けているのは、作業を頼まれたときに自分の中でこの作業であればこの時間内に終わらせようと決めてから取り掛かること。その時に「少し厳しめの時間を自分で設定する」ようにしている。「時間内に作業が終えられるととてもやりがいを感じる」という。「工場長にも『自分の作業時間が把握できているのは良いこと』とほめられた」と笑顔で語る。こうした取り組みを実行することで、効率も良くなり、作業をするうえで気持ちにゆとりがもてるようになってきたと感じている。
将来は「的確な診断ができ、優しくて、叱るときはしっかり叱り、他の職種の人たちからも信頼されるいまの工場長のような人になりたい」と語る。だからこそいまは、基本に忠実に、ミスのない作業を確実にできるように努力する。「いつかは検査員の資格も取りたい」と見据え、経験値と技術を積みたいという。