経済産業省は25日、次世代半導体の量産製造拠点を目指す「Rapidus(ラピダス)」の2023年度事業計画を承認し、2600億円の追加支援を決定した。同日の閣議後記者会見で西村康稔経産相が発表した。ラピダスに対する支援は22年度分の700億円と合わせて3300億円になった。経産省は今後も必要に応じて支援していく。
ラピダスの23年度事業計画は、北海道千歳市に建設するパイロットラインの基礎工事をはじめ、IBMアルバニー研究所への研究員派遣や、ベルギーの半導体研究機関であるアイメックのコアプログラムへの参加など。
ラピダスは約5兆円を投じ、27年に次世代半導体の量産化を目指す国策プロジェクトだ。西村経産相は「(ラピダスは)日米欧の半導体協力の象徴とも言うべきプロジェクト。日本も総力を挙げて支援していきたい。時間も限られている。スピード感をもって取り組む」と語った。
北海道と千歳市も立地推進に向けた体制整備を進めている。26日には、千歳市で「半導体理解促進セミナー」を開催。北海道経済産業局は半導体人材の育成に関する協議会を6月上旬に立ち上げる予定だ。
※日刊自動車新聞2023年(令和5年)4月26日号より