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自動車業界トピックス

環境省、2021年度の「運輸部門」CO2排出量は0.8%増 

コロナ禍からの経済回復で貨物輸送が増加

環境省によると、日本における2021年度の自動車など「運輸部門」の二酸化炭素(CO)排出量は、前年度比0.8%増の1億8500トンだった。コロナ禍で停滞していた経済活動が回復し、貨物輸送量が増えたことなどが要因だ。COを含む温室効果ガスの総排出量は、同2.0%増の11億2200万トンで8年ぶりに増えたが、コロナ禍前の19年度と比べると3.4%減少した。同省によると、他の先進7カ国(G7)も同じ傾向にあるという。

 部門別のCO排出量で、運輸部門の割合は全体の17.4%を占めた。最多を占めるのは35.1%の「産業部門」の35.1%で、CO排出量は同5.4%増の3億7300万トンだった。

輸送機関別CO排出量をみると「貨物車・トラック」が同2.8%増の7400万トンで全体の約4割を占めた。次いで「マイカー」が同2.4%増の5400万トンだった。一方で、タクシーやバスなどの「他旅客自動車」は、需要の落ち込みが続いたことなどで同10.5%減の3300万トンだった。旅客・貨物とも輸送量がコロナ禍前の水準を引き続き下回っているほか、これまでの約10年で自動車の燃費性能が向上したことなども排出抑制に寄与している。

日本は30年度に温室効果ガス排出量を13年度(14億800万トン)と比べて46%削減する目標を掲げている。21年度は13年度比で20.3%減少した。省エネの進展や電力の低炭素化などが貢献した。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)4月26日号より