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自動車業界トピックス

日本自動車工業会、G7サミットで日本メーカーの多様な脱炭素技術を世界にアピール

「技術の多様性が日本の強み」

 日本自動車工業会(自工会、豊田章男会長)は18日、オンライン会見を開き、広島で開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)に合わせて会員各社の脱炭素技術を国内外にアピールする方針を示した。日本の自動車メーカーが強みを持つ多様な環境技術を世界に示す。

自工会はG7サミットの会期に合わせ、広島市内で電気自動車(EV)やハイブリッド車(HV)、燃料電池車(FCV)などを披露する。大型や軽、二輪など車種も多彩だ。豊田会長は「これだけ多様な自動車会社がそろう国はない。技術の多様性こそ日本の自動車産業の強みだ」と力説した。

G7では、さまざまな国際問題が話し合われるが「脱炭素化と経済成長」も重要な議題だ。4月に札幌で開かれたG7気候・エネルギー・環境相会合では、2035年までに保有車両から出る二酸化炭素(CO)を00年比で半減させる必要性に触れた。ただ、欧米はEV販売の目標を求めている。永塚誠一副会長(自工会専務理事)は「札幌での会合は最終的にバランスが取れた宣言になったと聞いている。各国それぞれの立場の違いはあるが、共通しているのは『すべての国がCOの排出量を減らす』というゴールに向かった議論を重ねていることだ」と説明した。

自工会が多様な環境技術をアピールするのは、日本の自動車メーカーが先進国以外の幅広い国・地域で事業展開している背景もある。サミットでは、東南アジアや「グローバルサウス」と呼ばれる新興国との連携も焦点の一つ。埋蔵資源や電源構成が異なる国・地域の実情に合わせて確実にCOを減らしていく上で、日本が持つ多様な環境技術が生きる。三部敏宏副会長は「将来的な技術、イノベーションは決して否定されるものであってはならない。可能性を法規制で制限することはあってはならない」とも強調した。

会見では、今秋に開く「ジャパンモビリティショー」の概要も説明された。内田誠副会長は「各自動車メーカーの展示もショーのコンセプトと連動しながら魅力的なコンテンツを用意する」と語った。自工会は24日にショーの詳細な内容を公表する予定だ。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)5月19日号より