最近、「合成燃料」が注目されています。エンジン車の新車販売を2035年から禁じる予定だった欧州連合(EU)が3月末、合成燃料の使用を条件に販売継続を認める方針に転じたことで一段と注目度が上がりました。
合成燃料に世界共通な定義はありません。石油業界ではもともと、天然ガスや石炭など、非石油系の炭素資源からつくる燃料を合成燃料と呼んでいましたが、カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)時代の合成燃料は、二酸化炭素(CO2)と水素を合成する燃料を指します。合成メタンなどの気体燃料と、ガソリン・灯油・軽油やメタノールなどの液体燃料に大別され、原料に再生可能エネルギー由来の水素を用いる場合は「e―fuel(イーフューエル)」と呼ばれています。
動植物などからつくる有機性のエネルギーであるバイオマス(生物由来)燃料も合成燃料の一種で、ガソリン代替のバイオエタノールや、軽油代替のバイオディーゼル燃料(BDF)が有名ですが、EUはなぜか、販売継続の条件に含めていません。
合成燃料の特徴は…(続きは電子版をご覧ください→https://www.netdenjd.com/articles/-/284326)
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※日刊自動車新聞2023(令和5)年5月9日号より一部抜粋