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自動車業界トピックス

国交省、二輪車ナンバープレートの様式を見直し 125cc超は「希望ナンバー制」導入へ

〈方策案1〉現行様式の配置のまま、使用する数字とローマ字を追加

国土交通省は、二輪車のナンバープレートの様式変更を行う。番号や平仮名などの組み合わせが、一部の地域で底を突く恐れがあるため。様式の見直しによって組み合わせが大幅に増える見通しとなることから、排気量125cc超の小型二輪車には「希望ナンバー制」を導入する方針だ。ワーキンググループ(WG)で具体的な検討を進め、8月下旬にナンバープレートの新様式を決める。

「二輪車のナンバープレートの様式の見直し及び希望ナンバー制導入に係るWG」を設置し、27日に国交省で初会合を開いた。自動車局の浅井俊隆自動車情報課長を座長とし、委員には全国自動車標板協議会

〈方策案2〉用途平仮名の表示場所を移動し、その場所に数字を追加

や日本自動車連盟(JAF)などの関係者が参加している。

国交省は、様式変更の具体案として①現行様式の配置のまま、使用する数字とローマ字を追加②平仮名の表示位置を移動し、その場所に数字を追加③平仮名の表示場所は変更せず、ローマ字の後ろに数字を追加―の3案を例示した。

小型二輪車と軽二輪車は、ナンバープレートの大きさは同一だが、様式は別に定めれている。そのため、様式変更にあたっては二輪車メーカーの製造面などで課題も生じる。

〈方策案3〉用途平仮名の表示場所を移動せず、ローマ字の後ろに数字を追加

具体例としては、ナンバープレートの大きさを変更した場合に二輪車の設計・製造への影響が想定される。平仮名や数字などレイアウトを大幅に変更した場合には、ナンバープレートの製造ラインの変更などコスト増が懸念される。WGは、こうした課題を慎重に検討する必要があるとする。

二輪車ユーザーからの要望に応えるかたちで、小型二輪車には4桁以下の数字を自由に選べる希望ナンバー制を導入する方針だ。排気量125cc以下の軽二輪車のナンバープレート表示は、各市町村で所管していることから、WGでは検討の対象外とした。

8月下旬に予定する次回の会合で、新様式の決定や自動車登録検査業務電子情報処理システム(MOTAS)のシステム改修などについて検討を行う予定だ。その後、希望ナンバーの需要量調査などを行い、2024年3月をめどに調査報告書の作成や導入スケジュールの検討に入る。新様式のナンバープレートの準備や周知期間などを含めて、導入は数年かかる見通しだ。

四輪車の希望ナンバー制導入にあたっては、導入方針を決定後、WGの検討や各種準備などを経て約3年後に全国で導入を開始した(一部の運輸局などは約2年後に導入)。

〈用語解説〉二輪車ナンバープレート

小型二輪車(排気量125cc超)は、道路運送車両法に基づいてナンバープレートの標示が義務付けられている。ナンバープレートの大きさは、小型二輪車と軽二輪車(同125cc以下)ともに、縦12.5×横23㌢㍍と同一。ナンバープレートの頒布手数料は、1枚当たり530~760円(東京の場合は、530円)。2021年3月末時点の国内保有台数は、小型二輪車が約180万台、軽二輪車が約205万台となっている。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)6月29日号より