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モータースポーツトピックス

EBIグループ
ポルシェの魅力、自ら体感し顧客に伝える

ポルシェチーム EBI WAIMARAMA

都内7店舗と日本最大級のポルシェディーラーと世界唯一のポルシェ公認レストラン「The Momentum by Porsche」を展開するEBIグループは、モータースポーツ活動をスタートしてから、今年で11年目を迎えている。2012年にポルシェカレラカップジャパンに参戦以降、国内最高峰のスーパーGTやブランパンGTシリーズ・アジアに参戦。そして、21年からはスーパー耐久シリーズを主戦場とし、3年目の今シーズンは昨年同様「718 Cayman(ケイマン)GT4 RS CS」を使用し、「Porsche Team EBI WAIMARAMA」として参戦している。
ドライバーの山野直也選手は、國際の代表取締役CEO/CIOを務める。もともとプロのレーシングドライバーとしてチームに加入し、15年より國際グループに入り参戦を続けている。参戦の意義について「モータースポーツを通じて、ポルシェの真髄に触れられる。日本のトップディーラーのわれわれが自ら体験した魅力をお客さまに伝えることはすごく重要な活動。同時にメカニックは整備技術を養えるなど、モータースポーツは自らを鍛え、高めるのに最適で究極な環境にある」と述べている。

左より山野CEO、黒野さん、甘利さん、北園選手
ゲストドライバーに本山哲選手、ジュリア―ノ・アレジ選手を招聘した今年第2戦

レースメカニックはプロに交じって、EBIグループの各ポルシェセンター内から選ばれたメカニック3人(黒野光さん、甘利恵大さん、佐々木春之助さん)が加わる。レースメカニックとしての経験を日頃のポルシェの整備や顧客対応に生かし、より良いサービスの提供に励んでいる。
社員メカニックの中で、リーダー役を務める黒野さんは、「サーキットでは、時間の進み方が違う。オンとオフの切り替わりで、集中力が高まる瞬間が楽しい」と魅力を語る。今年、初参加の甘利さんは、日本自動車大学校(NATS)モータースポーツ科出身で「ポルシェのDNAに触れられ、喜びを感じている」と話す。現場で求められるタイムマネージメントや状況判断の能力は、普段の仕事にもフィードバックされる。また、レーシングカーは市販車ベースなため、「共通部品が多く、日ごろの整備技術が生かせる」(黒野さん)ことも各々の自信につながっている。

社員ドライバーが初参戦

一方、ドライバーはKIZUNA選手、千代勝正選手、山野選手の前年メンバーに、新たに北園将太選手が加わった。北園選手は同社の社員で、普段は銀座や青山の店で車両の説明や訴求を行う「ポルシェプロ」として顧客対応に従事している。四輪レースは未経験だが、幼少期から大学までレーシングカートで腕を磨いた。
社員をドライバーに指名したことは異例の大抜擢といえるが、山野CEOは「チームビルディングの上で、より一体感が生まれている」とメリットを話す。北園選手は「この貴重な経験を生かし、拠点にフィードバックしていきたい」とし、残り3戦も高いモチベーションで臨む。「ディーラー運営でモータースポーツを続けてきたことが、強いチーム力とブランディングにつながっている」(山野CEO)とし、今後もディーラーチームとしての挑戦を続ける。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)7月28日号より