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自動車業界トピックス

国交省の鶴田自動車局長、ビッグモーター不正請求問題「厳正に対処」と強調

事実関係を精査

 国土交通省の鶴田浩久自動車局長(物流・自動車担当)は3日、就任後初めてとなる会見を開き、自動車保険金不正請求問題などが発覚したビッグモーター(和泉伸二社長、東京都港区)への対応について「不正事案の事実関係を明らかにし、必要があれば厳正に対処する」と改めて強調した。

国交省は7月26日、同社の外部弁護士による調査報告書の内容をもとに、和泉社長ら経営幹部に対する聴取を実施。28日には、調査報告書で「不正の疑いがある」と記載された板金・塗装部門を併設する34事業場への一斉立入検査を行い、検査結果の精査を進めている。また、同社の全国135事業場(一斉立入検査した34事業場を含む)を対象に、不正車検など道路運送車両法違反の有無などについて1カ月以内に報告するよう求めている。

同法の施行規則では、未実施の点検・整備の料金請求や、顧客から依頼されていない点検・整備を不当に行って料金請求することを「過剰請求」として禁じている。

鶴田自動車局長は「いろいろな報道も大事な情報だが、われわれ自身でしっかりと確認できていることは現時点でまだ少ない」とし「今はどういったことが問題なのかを確定すべく精査しているところだ。その先のことは明らかになった事実関係を踏まえた上で考えていきたい」とした。

同社による一連の不正事案を受け、自動車整備や中古車業界の関係者からは、自動車ユーザーの「業界不信」や「信用失墜」につながりかねないと懸念する声もある。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)8月5日号より