ナオイオート(直井清正社長)は、47人の外国人技能実習生を受け入れている。その中で、戸頭店で最初の実習生となる1期生の一人のマナムタムさんは、6年前に整備士として来日した。来日前に中東で整備士として働いてきたというマナムタムさんではあったが「来日の際には不安もたくさんあったが、優しく温かく迎えてくれて、すぐに払しょくしました」と当時を振り返る。
家族と離れて仕事に打ち込むマナムタムさんは、仕事が好きでプライベートの問題も仕事には決して持ち込まない主義だという。この仕事に対する実直さが、職場でも評判になっている。もともと整備スキルが高いことに加えて後輩や同僚の面倒見も良く、教えたことを理解しているかの確認も行うほどだ。また、もてなしの気持ちを大切にしており、同僚や後輩の誕生日などの記念日のお祝いも率先して手料理を振舞って開く。こうした気持ちが整備作業にも表れており、お客さまの車を慎重に丁寧に取り扱う。
今では、入庫から故障診断、修理や整備作業までこなすエキスパート。「作業でミスをしたら、翌日はより頑張って仕事をする」と笑顔で話す。こうした日々の努力で、最難関の資格とされている「外国人自動車整備技能評価試験上級」を今年6月に取得している。
今後の目標はとの問いに対してマナムタムさんは「外国人技能実習制度の問題はあるが、できれば日本で働き続けたい」と笑顔で話す。日本語が苦手であるものの「チャンスがあれば接客にも挑戦したい。また、後輩や部下にスキルや知識を隠すことなく教えるなど、共有していきたい」と笑みを見せる。