日本自動車連盟(JAF、坂口正芳会長)は「自動車税制に関するアンケート」を4月末から始める。昨年と比べて1カ月の前倒しとなる。(軽)自動車税の納付通知書がユーザーに届き始める時期に合わせることで回答率を高め、目標回答者数の20万人を目指す。
このアンケートは、全国18歳以上の自家用乗用車保有者を対象に毎年実施しているもの。調査結果は税制改正要望書にまとめ、要望活動に活用している。
JAFは、2023年から税制改正要望活動を前倒しし始めた。22年までは7、8月に始めていたアンケートを5月下旬に早めた。回答期間は20日間前後から約3カ月間に延ばし、質問内容にも「走行距離課税」「モーター出力課税」の是非などに関する設問を追加した。22年は約13万5千人、23年は約18万9千人分の回答を集めた。
JAFが税制改正要望活動の見直しや強化を図っているのは、政府が自動車関係諸税の見直し期限を「次のエコカー減税の期限到来時」としており「この1、2年が勝負になる」(自民党の自動車議連幹部)からだ。
政府・与党の税制改正議論は例年、12月上旬から中旬にかけての短期決戦になる。歳入・使途ともに複雑な自動車税制を見直すには「議論の時間が短い」との指摘は国会議員からも出ている。JAFとしては、税制改正要望活動の前倒しと活動期間の拡充で、自動車税制見直しに関する世論を喚起し、早期に自動車ユーザーの声を政治の場に届け、自動車税制の活発な論議と抜本的見直しを引き出す契機にしたい考えだ。
※日刊自動車新聞2024年(令和6年)4月18日号より