【台北=後藤弘毅】自動車部品・用品の見本市「台北国際自動車及びオートバイ部品・アクセサリー展(TAIPEI AMPA)」(会期=17~20日)では、日本の自動車関連事業者にもアピールする現地企業が目立った。世界的な自動車メーカーが多い日本市場に食い込めば、品質や機能性の高さを証明できる。ある出展企業の担当者も「日本の企業やユーザーとの関係を深めたい」としており、積極的に日本から訪れた来場者に声を掛ける姿も多かった。
今回の見本市では部品や電装品など幅広い業種が出展したが、特に、電気自動車(EV)関連の製品やサービスを紹介するところが少なくなかった。ブレーキパッドなどを手掛ける南晃交通器材は、EV向けのブレーキパッドを紹介。担当者は「環境に配慮した素材を使用しつつ、急ブレーキをかけても確実に停止できる」と、性能の高さをアピールしていた。
鴻海科技集団は、開発中のEV「モデルB」を展示した。車体の前部に隙間を作るデザインを採用したことで、走行時にかかる抵抗を低減。これにより、電力消費の向上に役立つ点などを来場者に説明していた。
同見本市を主催している中華民国対外貿易発展協会(TAITRA)も、日本の事業者へのPRを後押しする。会期中には日本人向けの会場ツアーを実施。10社以上のブースを巡りながら、現地企業との接点づくりに取り組んだ。ツアーに参加した日本企業の担当者からは「台湾の自動車関連産業の大きさを知り驚かされた」「EVに関する出展が以前より多くなっている」と、評価する声が上がっていた。
※日刊自動車新聞2024年(令和6年)4月20日号より