千葉県自動車大学校(竹中正浩学校長)は2019年度から1年制の「カーメカトロニクス科」を新設した。メカトロニクスはメカ(機構)とエレクトロニクス(電気)を掛け合わせた造語。入科対象者は二級自動車整備士取得者としている。
カリキュラムはEV(電気自動車)をはじめとした新技術、一級自動車整備士課程で学ぶ技能に匹敵する故障探求スキルの習得、車両電動化により普及が見込まれる〝充電設備〟の設置工事に対応できる技能、検査業務に関する実務に沿った経験、フロントマンに求められるリスクマネジメントやQC(品質管理)活動に対する知識取得など幅広く実戦的。
実習ではEVやFCV(燃料電池車)の分解組立て、実習車でないナンバー付き車両の車検業務、計数管理を始めとした精算業務、分解整備に関してはエンジンの交換など、より踏み込んだ内容となっている。合わせて、今後著しい普及が見込まれる福祉車両に搭載された福祉機器の整備技能、自動運転技術に関する見識も深める。 今年4月、同科1期生として飯岡貴仁さんと髙宮宏仁さんの2人が同校二級整備士課程から入科した。その理由について「これからEVが普及する。関連する知識や技術をある程度学んでから就職したいと考えた」(飯岡さん)、「例えばブレーキの分解整備など授業で学んだからといって実戦でできるとは限らない。もっと学んでから就職したいと考えた」(髙宮さん)とそれぞれ話す。
同科では「第二種電気工事士」「中古自動車査定士」「福祉車輌取扱士」「職業訓練指導員」などの資格取得が目指せる。
※日刊自動車新聞2019年(平成31年)4月24日号より