人材育成や交流の場に
トヨタモビリティ東京(TM東京、片山守社長)は、社員レーサーを持つ強みを生かし、サーキットで走行研修を行っている。2019年は筑波サーキット(茨城県下妻市)でマネジメント層を対象に実施した。GR車の走行性能やノーマル車との違いを肌で感じてもらい、クルマの面白さについて実体験をもとに伝えられる人材の育成を目指している。研修に参加した店長らは口々に「興奮した!」と笑顔を見せていた。また、他店の店長らとクルマ談義で盛り上がる様子も見受けられ、社員同士の交流の場にもつながっている。
一方、スポーツ活動を通じて社員同士が親睦を深める機会も多い。その一つに、東京自動車販売協会(酒井信也会長)が開催している「親善野球大会」がある。19年度大会ではTM東京から4チームが出場し、旧カローラチームが念願の初優勝を果たした。決勝戦には旧販社の垣根を越えて、役員や社員、家族らが大勢応援に駆け付け、選手たちに熱い声援を送っていた。
また、12月にはトヨタ自動車の社内駅伝「第73回HURE!フレ!駅伝」にTM東京として初参加した。47年から始まった伝統ある駅伝大会で、41社566チーム、約4500人の社員ランナーが出場。「一般の部ロングコース」部門で同社の過去10年間の記録を大幅に更新するなど健闘したほか、昨年度は初めて「女子の部」にも参加、8人のランナーがタスキをつなぎ奮闘した。愛知県豊田市の「トヨタスポーツセンター」で行われた同大会には、片山社長をはじめ、社員らが応援バスで駆け付け仲間たちを激励するなど、社内で一体感の醸成にもつながった。
同社はさまざまな歴史や文化を持った4販社が融合し誕生した。7千人の社員がそれぞれ個性を発揮し生き生きと活躍するために、今後も社員同士の交流を深めることで互いに協力し合える環境づくりを進めていく。
※日刊自動車新聞2020年(令和2年)6月23日号より