トヨタ自動車の「Woven City(ウーブン・シティ)」構想が本格的に動き出した。2月23日、静岡県裾野市で豊田章男社長、ウーブン・プラネットのジェームス・カフナーCEO(最高経営責任者)ら関係者による地鎮祭が開かれた。豊田社長は「多くの仲間とともに多様性をもった人々が幸せに暮らすことができる未来を創造することに挑戦する」と語った。
ウーブン・シティは、2020年1月の米コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES)で豊田社長が構想を披露したもので、トヨタ自動車東日本・東富士工場の跡地を活用し、東京ドーム15個分に当たる約70万平方メートルに約2000人が暮らす街となる。また、周辺の自治体もウーブン・シティに合わせた開発計画を持つ。
ウーブン・シティの特徴は街中の道路を(1)eパレットなどの専用道(2)歩行者とパーソナルモビリティが共存する道(3)歩道―の3つに分けることだ。また、地下にも物流など向けの道を用意する。まだ全体像に関する情報は少ないが、豊田社長は昨年11月の中間決算会見で「150×150メートルの正方形の土地が1区画になり、そこに地上3本、地下1本の道を用意する」「住む人の数が360人ぐらい。内訳は高齢者、子育て世代、発明家の方々だ」と明かしている。また、約3000の企業や個人がウーブン・シティ計画に参加を表明したという。
今後はウーブン・シティのフェイスブックアカウントでプロジェクトの進ちょくなどを発信していく予定だ。
※日刊自動車新聞2021年(令和3年)2月23日電子版より