国内の物流を支える仕事に誇り
UDトラックス 東北支社 仙台カスタマーセンターテクニカルリーダー 笠原 友也さん
UDトラックス東北支社(両角祐栄支社長)仙台カスタマーセンターの笠原友也さんは、センター長・整備統括に続く「テクニカルリーダー」として活躍する。同センターには、43人のメカニックが所属しており、笠原さんは最新技術を習得して社内で教える立場を担うほか、異音や振動など故障探求が困難な修理依頼も的確に判断し、稼働を止めてはならないトラックの整備時間の短縮に貢献している。上司や後輩からの信頼も厚く、今後のさらなる活躍が期待されている。
笠原さんは「手に職を付けたい」とメカニックを志し、整備士資格を取得して東北日産ディーゼル(現UDトラックス東北支社)に入社した。持ち前の向上心で技術力を高め、現在は仙台カスタマーセンターのメカニックで重要な立場であるテクニカルリーダーを務めている。
トラックは、乗用車以上に最新技術が多く採用されている。笠原さんは、本社と率先して行う情報共有で身に付けた最新技術を、後輩のメカニックたちにOJTを中心に教育する立場を担い、整備品質を高めることに貢献する。また、出張修理では、短時間での修理が求められる。笠原さんは「サービスカーにすべての部品を積んでいるわけではないので、どうやったら走ることができるかを考えて故障診断をしている」と語る。荷物を運んでいる途中のトラックをすぐに走らせるために、長年の経験を駆使して再び走行できるように修理する。トラックの稼働を止めないメカニックとしてのやりがいは「生活に必要な物資の輸送を担う物流業界を支えていること」とメカニックとしての誇りを見せる。
全国屈指の規模を誇る仙台カスタマーセンターの雰囲気は「風通しが良く、働きやすい職場」と話す。取材中も、上司や後輩と気さくに話す姿が印象に残った。気さくな雰囲気の中でも、国内物流を支えていることに社員全員がプライドを高く持っていることが、より良い職場環境の構築に結び付いている。
「何でもできる」理想のメカニック像目指す
UDトラックス 関東支社 横浜カスタマーセンター メカニック 葛生 裕貴さん
入社7年目。同センターメカニックの中堅として活躍する葛生さん。ムードメーカーとして周囲から厚い信頼を集める。
昨年、入社1年目から所属する車検班から重整備や故障診断など難易度の高い業務を手掛ける一般整備班に担当が変わった。これまでの1年を振り返り、「色々な経験を踏めた。自身の成長を感じることができた」とこれまでのキャリアのなかでも特別な期間となったようだ。
もともとクルマ好きで地元の自動車大学校に進学。周囲が就職先に乗用車ディーラーを選ぶなか、人とは異なる道を進みたいと考え、大型車を取り扱う同社の門を叩いた。
自大の授業では基本的に乗用車を中心に学んだ。入社当初は「触りなれないものが多く、ミスもあった」。だが、場数と経験を継続して踏むことで徐々にできないことがなくなった。
頑固と評する自身の性格もその成長を手伝ったようにみえる。一度決めたらぶれずに曲げない。だが、結果次第でそれを変えていく柔軟さも併せ持つ。「おかげで遠回りすることも多い」と笑う。
資格の取得にも積極的だ。会社の支援策も充実しており、大型運転免許、けん引免許、フォークリフト運転資格、危険物取扱者、そして最近、自動車検査員資格を取得した。「ただ、働いているだけではつまらない」と早くも次に取るべき資格を模索。その姿勢は貪欲だ。
物流を支える大型トラック。当たり前だが、それは大きく、多くの人にとって身近なようで身近でない。そうした「トラックを整備することが自身の仕事」と誰かに話すと少し羨望のような眼差しを感じる。そして自身が整備したかもしれない一般道を走行するトラックを目にすると、何とも言えない感慨深さを感じる。
「誰かに聞かなくとも、一から完璧に直せる。『何でもできる』と言い切れる」という理想のメカニック像を追い、忙しくとも充実した日々がしばらく続きそうだ。
(※本表記は葛の下部分はヒです)