飯塚さんは整備士歴20年のベテランメカニックだ。これまで長年にわたって他ディーラーで活躍してきたが、昨年2月から心機一転、ホンダカーズ東総で整備士を務めることになった。
もともとメカニックになろうと決めていたわけではなかった。クルマとバイクが好きな父親の影響を受け、子どものころからモータースポーツのファンだった。ホンダ全盛期のF1をはじめ、モトGPやWRCなどさまざまなレースに興味を持ち、気が付けば整備士の道を選んでいた。
同社に入って最初に感じたのが「スピードの違い」だった。「以前いた会社と比べ、メカニックの人たちの作業の早さに驚きました。もっと効率よく仕事を進めないと、周りに追いついていけないと思いました」と率直に語る。
こうした印象から1年を経て、いまは戸惑いも薄らいできた。「少しずつですが、周りの人たちがどういう動きをしているのか、意識して見られるようになりました」。課題だったスピードも「まだまだとは思いますが、自分自身で考え、改善しながらやれるようになってきたと感じています」と話す。
メカニックとして飯塚さんが心がけているのが「お客さまの命を守る仕事の責任感」だ。「お客さまのクルマを預かる以上、ミスや間違いは起こせません。その意識は常に忘れないようにしています」という。
今後の目標について、「今まで以上に確実な整備をきちんと行えるようになること」と話す。そのためにも「集中力を高めながら、前向きに仕事に取り組んでいきたいです」と、きっぱりした表情で決意を語る。