表情が豊かで受け答えは軽妙。会話の引き出しも多彩で相手を飽きさせない。アリーナ市原のコミュニケーションリーダーと呼びたくなるような存在だ。
眞田さんのクルマ好きは筋金入りだ。叔父さんの影響で２、３歳のころからドレスアップ車に興味を持った。中学生になるころには、高校卒業後は自動車大学校に進み、そこで国家１級の資格を取ることまで決めていた。
　その思い通り１級自動車研究科を卒業した眞田さんは、以前からクルマ作りの発想に魅かれていたスズキ車のメカニックを選んだ。最初は流れの早い現場の作業に戸惑ったが、「忙しかった分、任された仕事が明確で頑張り甲斐がありました。実践で学んだ成果を発揮させやすいことも今の仕事の魅力です」と話す。
メカニックにとって「ミスは一番の恥」と言い切る。「後輩にもよく話しますが、私たちは『ごめんなさい』では済まない仕事をしています。瞬間で作業を見直したり、手順を思い返したり。当社にはミスをしないことにプライドを持つメカニックが多いと思います」という。
　仕事場ではとにかく話しやすい雰囲気作りを意識している。「サービスの仕事は技術力もそうですが、何よりもコミュニケーションが大切です。気軽に話せる雰囲気がなければいい仕事は出来ません」と語る。
眞田さんをここまで駆り立てるのは「現場の雰囲気を決めるのはトップではなく２番目だ」と先輩に教えられたからだ。「私は２番目でも何でもありませんが、いい雰囲気を作りたい気持ちは人一倍です」と、現場を引っ張るムードメーカーの気合は熱い。