岩手トヨペット(元持雅行社長)の石母田圭輔さんは、トヨタエンジニアの最高峰資格「トップクルー」の取得者。2年前から本部の技術トレーナーとして店舗・エンジニアからの難解な不具合に関する相談やアドバイス対応など、解決に向けたメーカー、拠点間のパイプ役として、月間平均60~70件の解決支援をこなしている。
また、エンジニアの教育、育成も重要な役割。特にトヨタの各種検定資格の取得促進においては、研修会を階層別に実施、講師を務める。自らがトップクルーを目指し、取得に至るまでの過程は、「非常に大変でした」と振り返る。日頃の経験値と各種データ、お客様との会話などから導き出す観察力や応用力を総合的に求められるためだ。最高峰の資格を持ちながらも、以前は東北地区のトヨタサービス技術コンクールに出場した際、上位入賞を果たせず悔しい思いも経験。それをバネに「診断のスピード向上や迅速な判断力などを強く意識」し日々の業務に向き合ってきた。
そうした経験から、研修会などでは「簡単ではないが、本人が興味や面白みを感じてもらえるような内容、進め方を意識している」。自らの経験事例などを話すと興味を示してくれると笑顔をみせる。
今後は「先輩たちに育てられ、トップクルーにもなれた。これからは自分の経験、知識をいかに後輩たちに継承できるかが一番の責務」と力を込める。