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環境省、「NOx・PM法」の対策地域 2022年から指定解除へ 270市区町村の大半が対象に 

環境省は、自動車の窒素酸化物(NOx)および粒子状物質(PM)の排出規制「NOx・PM法」で、来年から対策地域の指定解除に乗り出す。自治体と車両の排ガス対策が進み、足元では対象地域の基準達成率が9割を超えるなど、1993年の規制開始時と比べ環境改善が進んだ。このため、現行規制同等の排出総量を維持可能な地域の指定解除を可能とし、自治体の管理・事務負担を軽減する。現在の対策地域約270市区町村の「大半が指定解除の対象に入る」(環境省)見通しだ。

排ガス対策の進展に合わせて規制を見直し

政府は自動車排ガスによる大気汚染が著しい地域の環境対策を目的に、首都圏を対象とした「自動車NOx法」を93年に制定した。2001年には「NOx・PM法」に改正した上で、指定対象地域を愛知、三重、大阪、兵庫の自治体にも広げた。指定地域では、不適合車を車検で不合格にするなど、規制内容を厳格化した。

こうした中、自治体による交通量対策や、自動車メーカーの排ガス対策技術の進化が奏功し、一部を除く地域で環境基準を継続的に達成できるようになった。環境省はこうした状況を受けて指定解除の仕組みをつくり、自治体の負担軽減につなげていく。

指定解除は、自治体の申請を受けて環境省が審査する。直近でNOx、PMの排出総量が基準値を下回ることや、解除後の5年間のモニタリング継続などを条件に盛り込む。評価指標の詳細は今後、有識者を交えた小委員会で詰める。

※日刊自動車新聞2021年(令和3年)12月16日号より