ガソリン価格の高止まりが続いている。全国平均価格は5週連続で上昇しており、来週14日の予想値も、前週比1・5円増の175・2円になる見通しだ。政府は先月27日に価格高騰抑制のための「燃料油価格激変緩和対策事業(激変緩和措置)」を発動したが、補助額は早くも上限の5円に達しており、市場価格に措置の効果が波及していない状況だ。来週からは値上げをしているガソリンスタンドへのヒアリング調査を開始し、補助金効果の引き上げを目指す。
経済産業省が公表した7日時点のガソリンの全国平均価格は、同0・3円増の173・7円だった。ウクライナ情勢の緊迫化で原油価格が高騰しており、5週連続の値上がりとなった。
政府は激変緩和措置を発動し価格抑制に動いているが、効果は限定的だ。措置の発動後も2週連
続で全国平均の店頭価
格は高止まりしている。補助金の支給額も上限の5円に達した。来週の全国平均価格も値上がりを見込んでおり、当面は上昇局面が続きそうだ。
このような現状を受け、萩生田光一経済産業相は10日の
閣議後会見で、補助金の効果が見られないガソリンスタンド
を中心に現地視察を行うことを明らかにした。委託先の調査員が店舗を訪問し、補助金での抑制分を店頭価格に反映できない理由などをヒアリングする。経産省は「価格の設定は事業者の自由のため強制力は無い」とした上で、適正価格での販売を求めていく構えだ。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)2月12日号より