国内自動車メーカーの1月の中国新車販売実績が出そろった。半導体不足に加え、新型コロナウイルス・オミクロン株の流行による操業への影響で全6社が前年実績を下回った。例年は需要が拡大する春節前商戦もコロナ禍で盛り上がりに欠けた。
2021年12月はプラスだったトヨタ自動車は2カ月ぶりに減少に転じた。「ハイランダー」「ワイルドランダー」などの新型SUVは好調に推移したものの、天津市で新型コロナウイルス感染者が確認された影響で市内にある同社工場が一時稼働を停止したことなどで販売が低迷した。部品供給不足の影響を受ける日本の工場からの輸出も減少し、需要が好調なレクサスの在庫がひっ迫したことも響いた。
トヨタのほか、5社は減少局面が継続した。日産自動車、ホンダは9カ月連続、マツダ、三菱自動車、スバルは10カ月連続で減少した。ただ、いずれも減少幅は12月と比べて改善している。12月の前年同月比20.8%減から1月は同8.7%減に改善した日産は、商用車の販売が同7.4%増と堅調に推移した。ホンダは「アコード」などが好調で12月の同19.2%減から同6.9%減に減少幅を縮めた。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)2月15日号より