環境省は、2030年度までに脱炭素に取り組む自治体を支援する「脱炭素先行地域」の第1弾として、26件を選定したと公表した。選定された自治体などは、補助金を活用し、電動車やMaaS(サービスとしてのモビリティ)事業の導入を進め、地域における脱炭素化を加速させる。25年度までに少なくとも100カ所に広げる考えだ。
第1弾は、102の自治体から79件の応募があり、その中から26件を採択した。今回選ばれた自治体は、地域資源や地域課題を踏まえた脱炭素に取り組み、30年度までに民生部門の電力消費に伴う二酸化炭素(CO2)排出を実質ゼロにすることを目指す。
北海道上士幌町や川崎市は、全公用車を電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)などの電動車に切り替える。さいたま市は、地域で生産した再生可能エネルギーを活用したシェア型のモビリティサービスを展開するほか、滋賀県米原市はEVを用いた貨客混載のMaaS事業の導入を目指す。
環境省は、今後も半年に1回の頻度で先行地域の募集を行う考え。25年度までに全国で100カ所以上の立ち上げを目指しており、先行地域への補助金として22年度予算で200億円を確保した。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)4月30日号より