日産プリンス神奈川(髙木恵一社長)が今期強化する方針を示した女性活躍推進。この取り組みをけん引するのは、営業職として入社し現在は総務部に所属する鈴木さんと鴫原さんだ。
鈴木さんは以前、同社の女性活躍推進の取り組みに営業職という立場で参画した。「当時は、産休制度はあったものの妊娠がわかると退職するケースが多かった」と実態を振り返る。現場の意見を基に改善を重ね、産休に入ることが分かると、主要拠点にのみ配置している副店長が代わりに担当顧客をサポートする仕組みに辿り着いた。現在は、以前より取得が進むようになったという。総務に異動後は、採用活動の中で、学生がキャリアプランを気にしていることを知った。キャリア形成を継続するためにも、出産後の育休について、ただ期限だけを設けるのではなく、個々のケースに合わせ仕事と休暇をカスタマイズできればと、柔軟な取得方法を模索している。
鴫原さんは、「営業職希望で入社したので、店舗を離れたくないという思いはありました。でも、この会社が好きで、今は社員が働きやすい環境づくりに貢献したい」と意欲的に取り組む。その一つに、妊娠がきっかけとなる退職を防ごうと、新しいキャリアプランを準備中だ。出産後も復職したいと思える環境づくりを進めるとともに、女性管理職比率の向上も目指す。
「時代とともに変化することは必要で、そのためには躊躇せず古い体質を指摘し、皆が働きやすい環境作りに貢献したい」(鈴木さん)と、二人の挑戦が始まった。