ポルシェチーム EBI WAIMARAMA
顧客にも社員にも非常に大きな意味
國際グループとして、都内6店舗でポルシェディーラーを展開するイー・ビー・アイ(E
BI)グループは今年、モータースポーツ活動を始めて10年の節目の年を迎えた。2012年にポルシェカレラカップジャパン(PCCJ)に参戦以降、国内最高峰のスーパーGTにも挑戦。21年からはスーパー耐久シリーズ(S耐)に参戦。昨シーズンは開幕戦優勝を含め、全戦で入賞を果たした。今シーズンは「ケイマン GT4 RS クラブスポーツ」で戦う。
EBIグループは、ポルシェセンター(PC)青山などを展開するエクセレンスインターナショナル、PC目黒などを持つブライトインターナショナル、PC高輪などを運営するエポカルインターナショナル、各社のサポートや人材開発などを手がけるイー・ビー・アイ・マーケティングで構成する。
國際の代表取締役で「ポルシェチーム EBI WAIMARAMA」のドライバーも務める山野直也氏はディーラーにおけるモータースポーツ活動について「メカニックに関しては仕事へのやりがいにつながっているようだ。採用活動にも効果的。そしてモータースポーツに関心の高いポルシェのお客さまへの訴求に非常に大きな意味を持つ」と考えている。
同社グループでは毎年、現場メカニックから選抜されたメンバーがレースメカニックとしてチームに帯同する。今シーズン参加しているのはPC目黒の黒野光さん、PC青山世田谷認定中古車センターの小野葵さん、PC高輪の木内虎之介さんだ。
父もポルシェのメカニックだったという黒野さんは、入社7年目。先輩社員から「絶対に良い経験になるからチャンスがあるならば参加してみたほうが良い」と言われたことをきっかけにモータースポーツ活動への意識が強まった。4年前からレース活動に参加しており「限られた時間の中でどう動くかを瞬時に判断する〝タイムマネジメント〟の重要さを学んだ」と実感する。
日本自動車大学校(NATS)モータースポーツ科出身の入社5年目の小野さんは「1戦ごとに視野が広がって、主体的に動けるようになってきたように感じる。レースで得たことを、普段の仕事でも生かしていけるように成長したい」と心掛ける。
入社2年目の木内さんは「圧倒的に車の知識も経験値も足りないと痛感した」という。ただ「2戦目では『ありがとう』と言われることが増えた」とし、「シーズンを通して『ありがとう』の数を増やしていけるように頑張りたい」と意気込む。
同社では今後もポルシェのDNAの一つとなるレース活動を通じて、知識と経験の積み上げと顧客体験の創出、メカニックの技術と経験の底上げにつなげていく。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)7月21日号より