国土交通省は、車両動態管理システムなどの導入を支援する「AI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)などを活用したさらなる輸送効率化推進事業費補助金」の申請の募集を開始した。トラック事業者が車両の動態管理や配車計画に関するシステムを導入する費用を補助する。トラック輸送は運輸部門のエネルギー消費量の4割を占めており、省エネルギー化が課題になっている。トラック事業者と荷主の連携を進め、物流全体の脱炭素化につなげる。
17日から一次公募を開始する。GPS(全地球測位システム)機能を利用して車両の位置情報を把握、管理することができる「車両動態管理システム」、トラックドライバーの荷待ち時間の削減などにつながる「予約受付システム」、効率的なルート検索ができる「配車計画システム」などの導入に関わる費用を補助する。また、これらのシステムを連携させることでさらなる輸送の効率化をできるツールの導入に必要な経費も対象とする。補助率は費用の定額または2分の1以内とする。
トラック輸送における二酸化炭素(CO2)の排出量は運輸部門の約4割を占めており、同領域でのCO2排出削減が重要視されている。しかし、その実現にはトラック単体だけでなく、荷主も含めた物流全体での効率化が必要になる。物流の最適化につながるシステムの導入を補助することで、省エネ化を推し進める。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)8月12日号より