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自動車業界トピックス

〈JMS2023〉ジャパンモビリティショー2023 開幕

世界の課題をモビリティの力で

ホンダが披露した「クルーズ・オリジン」

「ジャパンモビリティショー2023」(日本自動車工業会主催)が26日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で開幕(一般公開は28日から)する。気候変動から移動制約者対策まで、世界が抱える課題をモビリティの新技術でいかに解決するか。自動車・部品メーカーと他産業やスタートアップといった「新たな仲間」が手を携え、未来のモビリティ社会を会場で描き出す。

電気自動車(EV)一色になった東館の自動車メーカーのブース。各社が意識するのはEVを使ったモビリティサービスなどの「新たな価値」だ。

トヨタ自動車の「カヨイバコ」は、モノや人を運ぶために用途に応じ、自在に車内をカスタマイズできる。佐藤恒治社長は「ある時は配送ドライバー。スライドドアの向こうの広いスペースに色々な荷物を積む。休日にはガラッと雰囲気が異なりキャンバーにもなる」と紹介した。社会と生活をつなぐモビリティの価値を提案する。

「東京フューチャー・ツアー」では新たな提案も

先週19日、ゼネラル・モーターズ(GM)などと26年に自動運転車を使ったサービスを日本で始めると発表したホンダ。メインステージには「クルーズ・オリジン」が陣取った。ホンダはオリジンを使って輸送サービスのほか新しいエンターテインメントサービスの提供も目指す。価値の最大化には他社との協業が不可欠だ。青山真二副社長は「今回のショーで新しい仲間を見つけたい」と話す。

eVTOL(電動垂直離着陸機)を発表したスバルの大崎篤社長は「社会の受容性など課題はあるが、地方の移動手段として提供できる余地は十分にある」と語った。

一方、モビリティを使った新たなサービスのアイデアを詰め込んだのが西館の主催者企画「東京フューチャー・ツアー」だ。例えば「フード」のコーナーには、トヨタの自動運転モビリティにユーシーシーの飲食料品を乗せるサービスなどの提案があった。

今回のショーには前回の約2.5倍となる475社・団体が出展し、最先端の技術を披露する。会期は11月5日まで。会期中に100万人の来場を見込む。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)10月26日号より