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自動車業界トピックス

国交省、ダイハツなど5車種の出荷停止指示解除

販社からは安堵の声

国土交通省は19日、ダイハツ工業「グランマックス」のバンタイプなど5車種について、道路運送車両法に基づく基準適合性を確認するとともに、出荷停止の指示を解除した。昨年12月20日にダイハツが全車両の出荷を停止して以降、国交省が出荷再開を認めたのは今回初めて。

トヨタ「プロボックス」

出荷再開の対象は、ダイハツのグランマックスと、同車種をベースとしてOEM(相手先ブランドによる生産)供給するトヨタ「タウンエース」、マツダ「ボンゴ」のいずれもバンタイプ、ダイハツが受託生産するトヨタ「プロボックス」とマツダ「ファミリアバン」。

販売会社からは「タウンエース、プロボックスはビジネスユースで替えの効かない商品。代替えであれば再リースという手もあるが、出荷停止が続けば増車に対応できない。今は建設需要が高まり、増車にむけた受注が期待できる」(トヨタ系販社首脳)、「コロナ禍や長納期などを受け、過去に代替を見送り、再リースしていた顧客も多く、さらなる再リースは難しいケースが多かった」(西日本のトヨタレンタリース店首脳)と安堵の声が聞かれた。

国交省は、ダイハツの型式指定申請で不正行為が確認された46車種のうち、開発中の1車種を除く45車種について、基準適合性の確認試験などの技術検証を実施しており、今後も結果の出た車種から順次、公表する。

国交省はダイハツに対して実施した立入検査の結果に基づき、グランマックスとタウンエース、ボンゴのトラックタイプについては、同法に基づく「型式指定」の取り消し手続きを始めた。試験車両のエアバッグに不正な加工を行った上、認証申請する量産車とは異なる構造の自動車で試験を実施したことを「看過しがたい悪質な不正行為」(物流・自動車局審査・リコール課)と判断した。23日に開く同社への聴聞を経て、3車種の指定取消を正式に決定する。

※日刊自動車新聞2024年(令和6年)1月22日号より