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自動車業界トピックス

国交省、ビッグモーターの調査が佳境

半数以上の事業場に行政処分の公算

ビッグモーターに向けられる消費者や業界関係者の視線は厳しい

ビッグモーター(和泉伸二社長、東京都多摩市)の事業場を対象にした国土交通省の調査が佳境に入っている。これまでにビッグモーターと同社関連企業が持つ全事業場(当時は134事業場)の約4割に相当する53事業場を行政処分した。もっとも厳しい処分である「指定取消」は17事業場にのぼる。国交省は今年度内を一つの区切りとして精力的に調査を続けており、最終的には全事業場の半数以上に何らかの行政処分が出る公算が大きい。

国交省は、2023年7月に同社と関連企業の34事業場に一斉立入検査を実施し、10月に対象全事業場に行政処分を行った。その後、残る約100事業場でも道路運送車両法違反の有無などを確認するため、地方運輸局及び運輸支局が調査を続けている。

今年に入って、中部運輸局や九州運輸局が管轄地域にあるビッグモーター関連事業場や自動車検査員の行政処分を相次ぎ公表。今後も、調査が完了しだい、行政処分が公表される見通しだ。

ビッグモーターの自動車保険金不正請求と不正車検問題に端を発する整備業界や中古車業界への影響は小さくない。消費者の不信感を高めたとみる国交省は、業界の信頼回復と法令順守の徹底に向けた新たな対策や監査の強化策などの検討をすでに始めている。

※日刊自動車新聞2024年(令和6年)2月1日号より