国土交通省と自動車基準認証国際化研究センター(JASIC)は、11月28~30日にベトナム・ハロンで第14回「アジア地域官民共同フォーラム」を開催したと発表した。国連の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)での基準策定にアジア各国が関与することを目指す取り組みの一環で、アジア・大洋州13カ国・地域の政府や自動車業界団体から約190人が出席した。
日本からは、WP29の副議長を務める国交省物流・自動車局車両基準・国際課の猶野喬安全基準室長が参加した。自動車の安全・環境などに関する装置・部品ごとの基準の統一や、認証の相互承認を図る国連の多国間協定「1958協定」に基づく基準策定への参加意義や、アジア各国が連携することの重要性などを再確認した。
フォーラムでは、日本など4カ国によるWP29の概要と国際基準の策定・改正の動向報告が行われたほか、ASEAN(東南アジア諸国連合)事務局から、ASEAN域内における自動車の試験結果の相互認証に関する動向が報告された。
参加各国は、交通事故や環境問題の現状、安全・環境性能に優れた自動車の普及促進に向けた取り組みなども報告した。
フォーラムの成果として、今回共催したベトナムは今年、1958年協定に加入し、アジアでの協定加入国は7カ国に増えた。
※日刊自動車新聞2023年(令和5年)12月9日号より