国土交通省は、電動キックボードに装備する「識別点滅灯火」の仕様に関する技術検証結果を8月中に取りまとめる。識別点滅灯火は歩道を走行する歩道通行車モードと、車道を通行する小型低速車モードを歩行者などが見て分かるようにする装置。点滅灯の色や取り付け構造、点滅周期などを試作車で実証し、保安基準に反映する。今年4月には道路交通法の改正案が成立し、電動キックボードの交通ルールが整備された。車両基準に関しても統一された基準を早々につくり上げ、市場の拡大に備える考えだ。

国交省は、電動キックボードを含む特定小型原動機付自転車に関する制度設計をワーキンググループで行っている。その中で、識別点滅灯火の統一した仕様についても議論を進めており、このほど保安基準の骨子案をまとめた。
骨子案では、昼間に車体の前後25㍍の距離から点滅を確認できるものであること、点滅灯の色は小型低速車モードだと水色で、歩道通行車モード時は緑色に変更できることなどを示した。さらに、点滅灯の色と周期は自動で切り替わり、歩道通行車モード時の点滅周期は車道通行時と明確に異なるものであること、安全面を考慮し、容易に脱着できない構造であることなどを盛り込んだ。
国交省では、これらの基準が有効かを技術検証し、検証結果を8月中をめどに取りまとめる。統一された車両の保安基準として反映していく方針だ。
電動キックボードは、都市部や観光地でのラストワンマイルの移動など、限定地域での活用が期待されている小型モビリティで、ベンチャー企業のLuup(ループ、岡井大輝社長兼CEO、東京都渋谷区)などがサービスを展開している。また、ホンダ発のスタートアップ企業のストリーモ(森庸太朗代表取締役、東京都府中市)が1人乗りの電動三輪マイクロモビリティ「ストリーモ」を開発するなど、自動車メーカーもラストワンマイルのための小型モビリティに関心を寄せている。車体に関する細かい仕様ルールを国として定めることで、一定の安全性を担保できるようにする。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)7月7日号より