国土交通省は20日、2021年度のリコール総届け出台数が前年度比35・6%減の425万7931台だったと発表した。パワートレインや足回りなどで共通部品を採用する車両の不具合が少なかったことなどが減少要因とみられる。総届け出件数は同3・9%減の369件だった。いずれも速報値で、前年度実績を下回ったのは2年連続となる。
国産車と輸入車ともに、届け出件数と届け出台数は減少した。国産車の届け出件数は同1・5%減の195件、届け出台数は同35・1%減の395万8470台、輸入車はそれぞれ同6・5%減の174件と同41・4%減の29万9461台。
届け出台数が最も多かったのは、ダイハツ工業が21年6月24日に届け出た「タント」とOEM(相手先ブランドによる生産)供給車を含めた計21車種の95万6221台だった。不具合は、燃料ポンプの羽根車がケースと接触し作動不良となり、エンジンが停止する恐れがあるとの内容だった。続いて、三菱自動車が同5月27日に届け出た「eK」など計4車種の30万2097台、スズキが同11月25日に届け出た「ハスラー」など計4車種の18万8378台となった。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)4月22日号より