新車販売回復への動きが足踏み状態となっている。登録車と軽自動車を合わせた1月の新車販売台数は、前年同月比14.2%減の32万9699台となり、7カ月連続の前年割れ。前年同月からのマイナス幅は前の月より2.8㌽拡大した。自動車メーカーは挽回生産への準備を進めるものの、半導体不足やサプライチェーン混乱の影響は依然として大きく、年度末に向けた増販に暗雲が垂れ込めている。
ディーラー各社は、新車供給の正常化に備えて納車体制の強化を進めてきたが、空振りに終わった。1月の新車販売台数としては直近10年で最も少なく納車待ちの受注残台数が積み上がった状況を改善できなかった。足元の受注台数は前年を上回っているとの声が多く、供給量拡大への期待は日増しに高まっている。
日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)が1日発表した登録車販売台数は、同12.5%減の20万7123台。マイナス幅は前の月よりも2.3㌽悪化した。ブランド別でトヨタを含む9ブランドが落ち込み、ホンダ、三菱自、三菱ふそう、UDトラックスがプラスだった。車種別にみると乗用車、貨物車ともに2桁減。
全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)が1日発表した軽の新車販売台数は、同17.1%減の12万2576台で8カ月連続の前年割れだった。マイナス幅は前の月よりも3.5㌽悪化した。半導体不足などによる減産に加え、日産自動車「ルークス」、三菱自動車「eKスペース/eKクロススペース」の出荷停止が響いた。
一方、貨物車は7カ月ぶりのプラスに転じた。全面改良で4ナンバー化した「アトレー」が上乗せとなったほか、新型「ハイゼットカーゴ」の届け出台数も伸びたとみられる。スズキの貨物車も前年同月を上回った。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)2月2日号より