2023年4月から始まる内閣府の次期SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)で、自動車分野では「スマートモビリティプラットフォームの構築」についてフィージビリティースタディー(FS)を実施する。小型モビリティや自動運転だけでなくドローンも含めたモビリティ関連のデータの利活用について、プログラムディレクター(PD)候補を中心とするメンバーが議論し、次期SIPでの研究開発計画案を作成する。
次期SIPでは食料やヘルスケア、働き方、防災など多岐にわたる15の課題候補についてFSを実施し、研究開発テーマを絞り込んで研究開発計画案を作成する。
自動車分野ではスマートモビリティプラットフォームの構築が課題候補となっている。移動する人・モノの視点から、小型モビリティや自動運転、MaaS(サービスとしてのモビリティ)、ドローンなどの移動手段、交通環境のハードとソフトをダイナミックに一体化し、安全で環境に優しくシームレスな移動を実現するプラットフォームを構築することをコンセプトに掲げている。
現在、石田東生筑波大学名誉教授を中心に、MaaSや人工知能(AI)などの専門知識を持つ4人のサブPDが、企業や団体から集まった要望に基づいて研究開発テーマについて議論を進めている。
石田氏は検討タスクフォースの座長としてFSをリードする役割を担う。年末までに技術面・事業面からのインパクトや実現性などを踏まえ、研究開発テーマを絞り込み、課題の内容や構成を整理し、課題ごとに研究開発計画案を作成する予定だ。
次期SIPでは23年4月から5年間の期間で活動を実施する。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)10月1日号より