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自動車業界トピックス

日整連 実態調査、整備要員給与格差埋まらず

ディーラーと専業工場 人材確保での影響は必至

2021年度のディーラーと専業工場の整備要員の年間平均給与の差が106万1千円となり、17年度から5年連続の100万円超えとなった。21年度の年間平均給与は専業が前年度比0.6%増の362万4千円、ディーラーが同0.5%増の468万5千円とともに上昇しており、業界全体で改善が図られてきている。ただ、両者の格差は一向に埋まりそうにない。整備要員の人材不足が続く中で、給与水準格差の改善が進まなければ、人材確保の格差への影響も必至だ。

 日本自動車整備振興会連合会(日整連、竹林武一会長)がまとめた21年度の自動車特定整備業実態調査で判明した。ディーラーと専業の年間平均給与の差は、17年度に104万6千円と100万円を超えて以降は103万~112万円の範囲で推移してきた。両者の差は一向に埋まる気配はない。

給与の原資になる整備売上高は、業界全体で前年度比1.9%減の5兆5510億円だった。ディーラーは同4.8%減の2641億9千万円、専業が同1.5%増の2014億4千万円となった。ディーラーは売り上げの減少に伴って、整備要員1人当たりの年間整備売上高も同5.1%減少したが、年間平均給与は前年度の実績に比べてプラスを確保する強さを見せている。

ただ、ディーラーの給与水準もその他の業界と比べると見劣りする状況にある。業界外との人材確保の競争の激化や整備士のなり手が減少する中で、ディーラーと専業ともにさらなる待遇改善が必要なことは引き続き求められていきそうだ。

※日刊自動車新聞2022年(令和4年)2月3日号より