日産自動車は3日、横浜市内で行う自動運転の実証実験に使用する車両を公開した。2025年1~3月中に実証を開始する。電気自動車(EV)「リーフ」をベースとし、カメラ14個にレーダー10個、LiDAR(ライダー、レーザースキャナー)6個をルーフなどに搭載した。同社は27年度に自動運転の有償サービスの提供を目指すためのロードマップ(行程表)を持つ。技術開発に加え、車両の配車や修理など全体のエコシステム(生態系)も構築し、本格展開に向けた体制を整える。
24年度は日産本社(横浜市西区)周辺などを走行して道路情報などを収集する。まずは都心部で実証を行い、自動運転技術やサービス向上を目指す。
25~26年度には、自動運転車両を活用したオンデマンドサービスを提供する。ミニバン「セレナ」をベースとした車両を最大20台投入して、自動運転サービスを始める。車両のデータや道路状況といった情報を集めるとともに、エコシステムの運用の検証も重ねる。25~26年度は20台の自動運転車を投入し、認知度向上も図る。27~28年度は数十台規模で、横浜に加え、3~4市町村を対象に有償サービスを提供する。
土井三浩常務執行役員は「(サービスを通じて)一般の皆様に自動運転サービスは良いと感じてもらえるようにしたい」と語った。
※日刊自動車新聞2024年(令和6年)6月4日号より