経済産業省は1日、企業が設定した二酸化炭素(CO2)排出削減目標を国が評価する「グリーントランスフォーメーション(GX)リーグ」の基本構想に、440社が賛同したと公表した。トヨタ自動車やホンダ、デンソーといった多数の自動車関連企業も名を連ねた。1年かけてルールづくりなどを進め、2023年4月以降に本格稼働を目指す。賛同企業にはサプライチェーン(供給網)全体での排出削減を求めることで、経済活動全体での脱炭素化を推し進める。
GXリーグ基本構想は、「50年カーボンニュートラル実現」を前提に、30年度のCO2削減目標の設定と、それに対する達成状況の公表を企業に求めるもの。賛同企業の30年度のCO2削減目標では、国が掲げる「13年度比46%減」より野心的な目標を求め、目標未達時はカーボンクレジット市場を通じた自主的な排出量取引などで補う仕組みとする。
賛同企業は3月31日の時点で440社、日本全体のCO2排出量の28%を占める。今後1年間を準備期間に定め、企業の行動指針策定に向けたワークショップの開催や成功モデルの構築に向けた議論を進める。排出量取引に関するルールづくりも夏頃から実施し、来年4月からの本格稼働を目指す。
自動車に関連する主な賛同企業は次の通り。トヨタ、ホンダ、日産自動車、スバル、マツダ、三菱自動車、スズキ、三菱ふそうトラック・バス、デンソー、アイシン、ジェイテクト、豊田合成、トヨタ紡織、豊田自動織機、パイオニア、日本製鉄など。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)4月2日号より