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自動車業界トピックス

経産省、クリーンエネルギー車購入時の補助金を変更

減額や対象外モデルも

経済産業省は2019年度、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド(PHV)などのクリーンエネルギー車を購入した際に支給する補助金の制度の一部を変更する。EVとPHVでは、バッテリー性能の向上により電力のみで走行できる(=EV走行)距離が長くなっていることを受けて、EV走行距離が短いモデルに対しては補助金の支給をとりやめる。クリーンディーゼル車(CDV)は補助金額を減額する。一方で、二輪EVでは「原付二種」を対象に加える。また、車両から住宅などに電力を供給する給電器(外部給電器)に対する補助も新設する。

クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金の新旧比較

経産省による「クリーンエネルギー自動車導入事業費補助金」は19年度で4年目を迎える。政府は18年6月に閣議決定した「未来投資戦略2018」で、30年までに新車販売に占めるクリーンエネルギー車の割合を5~7割とする目標を掲げており、その実現に向け、19年度予算案では前年よりも30億円を積み増して160億円を確保した。
EVでは従来、1回の充電当たりで走行可能な距離(キロメートル)に1千円を乗じた額を支給していた。19年度からは、まず1回の充電当たりで走行可能な距離から200を引き、その値に2千円を乗じた額を支給する。補助上限額の40万円は変更しない。これにより、1充電当たりの走行可能距離が200キロメートル以下のEVは補助金支給の対象外となる。ただし、小型乗用車と軽自動車などは、現状の仕組みを維持する。このため、輸入車を中心に補助金が減額となるモデルが出てくる。
PHVではEV走行が30キロメートル以上としていた基準を、同40キロメートル以上に引き上げる。一律20万円の補助額は変更しない。
CDVは各ブランドで設定モデルが増え、普及も進んできたことから補助率を見直す。これまでは同車格の車両との価格差の12分の1相当額を支給していたが、15分の1に引き下げる。上限額の15万円は変更しない。
二輪車に関してはこれまで、原付一種もしくは側車付車を対象としていたが、19年には原付二種のEVが発売される見込みで、これを対象に加える。同車格の車両価格との差額の4分の1が補助率で、上限は12万円。
外部給電器は本体価格の3分の1を補助し、上限額は設けない。外部給電器の普及を促すことで、災害時などに電動車を“移動する蓄電池”として活用することを目指す。

※日刊自動車新聞2019年(平成31年)2月27日号より