経済産業省は、自動車部品メーカーの業態転換支援策を拡充する。来年度以降、各地域での実務を担う「地域支援拠点」を現在の1・5倍に増やす。事業予算も今年度の2倍近くに増額し、年間1千社以上を支援できる体制を構築する。電動化やカーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)対応などで生じる将来の需要の増減を見据え、中小企業の事業再構築を支援する。

電動化で市場が縮小する内燃機関部品や、電気自動車(EV)向け部品の軽量化といった高度な技術が求められることになる中小サプライヤーの支援体制を増強する。
現在、全国に10拠点設けている地域支援拠点を、来年度以降に15拠点ほどに増やす。支援拠点は、対象のサプライヤーの課題を洗い出し、それに応じて地域の金融機関や大学、公的研究機関などのアカデミアとつなぐハブの役割を担っている。神奈川県や長野県、大阪府といった自動車関連産業が集積する地域に新たに支援拠点を設置して空白地域をなくし、全国をカバーできる体制を構築する。
事業の拡充に向け、経産省は2023年度予算概算要求で、今年度の2倍近い規模となる7億9千万円を求めた。資本金10億円未満の中堅・中小部品メーカーを対象としており、年間1千社以上の支援を見込む。
自動車産業は電動化へ大きく舵を切っているが、内燃機関部品などを扱う中小サプライヤーの中には、自社の業態転換ビジョンを描けないでいる企業も少なくない。投資や事業継続性などの経営判断も含め、最適な施策を支援拠点を通じ示すことで、ものづくりの根幹を担う地場部品メーカーの競争力強化を目指す。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)9月9日号より