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自動車業界トピックス

経産省「未来人材ビジョン」、2050年の労働需要見通し エンジニア4割増

経済産業省は22日、自動車を含む製造業におけるエンジニアの労働需要が2050年には20年比で4割以上増加するなどの見通しを示した「未来人材ビジョン」の中間取りまとめ案を公表した。データサイエンティストなどの情報処理や技術開発に関わる人材の需要が大きく伸びるとした。その一方で、事務や販売従事者の需要は4割近い減少を見込んでいる。自動化やデジタル化といった産業構造の変化を踏まえ、雇用形態や人材育成の転換を目指す。

 今後30年でエンジニアの需要は急増が見込まれる。同ビジョンによると、20年に102万人だったIT技術者や製品開発などのエンジニアの労働需要は、50年には144万人に増える。職種別で見ると、目指すべき高成長シナリオでは「情報処理・通信技術者」が20%増、「開発・製造技術者」が11%増と予想した。

自動車業界でも、自動運転やコネクテッド技術といった次世代技術の開発競争が激化しており、これらの領域に携わるエンジニアの引き合いが、今後さらに増していくことが見込まれる。

対照的に、製造業でも事務職や販売職は減少が見込まれる。20年に236万人だった労働需要は、50年には144万人にまで減るとした。デジタルを用いた事務手続きの簡素化やインターネット販売の普及などで、機械や人工知能(AI)に置き換わるとみられる。

また、足元では4割以上の企業が、今後必要な技術革新に対し、現在の従業員のスキルにギャップがあると認識しており、市場の変化に応じた人材の育成や獲得が早急に必要になる。経産省は、教育課程編成の一層の弾力化や、ジョブ型雇用を導入する企業に向けたガイドラインの作成などを今後実施する具体策として例示した。

今回示した中間取りまとめ案を基に、政策の取りまとめを進めていく。

※日刊自動車新聞2022年(令和4年)4月23日号より