経済産業省が日本自動車工業会(豊田章男会長)などの関係団体を通じて、自動車メーカーに人工呼吸器や医薬品などの生産協力を要請したことが3日までに分かった。自動車各社は、海外の現地政府の要請に応じて人工呼吸器やマスクの生産協力を一部地域で始めている。国内でも事態の長期化に備え、政府の要請に応じる方向で検討する。
経産省がマスクや消毒液、防護服、ゴーグル、人工呼吸器といったコロナ対策品の増産協力を要請した。原材料や部品の供給、3Dプリンターを含む生産設備の提供、医療機器メーカーへの製造支援など、各社ごとに協力可能な内容をとりまとめ、経産省が品目ごとにサプライチェーンを構築する考え。
海外では現地政府の求めに応じる形で、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、スズキなどが人工呼吸器やフェイスシールドといった医療物資の生産協力体制を整えつつある。自動車各社は経産省の要請に対しても「当社にできることを検討していく」(日産自動車)と前向きに応じる意向だ。
※日刊自動車新聞2020年(令和2年)4月4日号より