自民党の茂木敏充幹事長、公明党の石井啓一幹事長、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は16日、ガソリンにかかる揮発油税などを引き下げる「トリガー条項」の凍結解除を検討することで合意した。ロシアのウクライナ侵攻の影響で、レギュラーガソリンの全国小売り平均価格が10週連続で値上がりしたため。現在、発動中の「燃料油価格激変緩和対策事業(激変緩和措置)」は3月末までの時限措置となっており、4月以降を見据えた追加経済対策として検討する考えだ。
トリガー条項を巡っては、公明、国民の両党が早期の凍結解除を求めていた。両党の申し出を受けて今回、自民党も検討を容認したものの、依然として慎重な姿勢を見せている。
岸田文雄首相も同日の記者会見で「トリガー条項の凍結解除を始め、何が最も効果的なのか、どのようにそれを実施することがより大きな効果につながるのか、しっかり検討していく」と述べるにとどめた。具体策に関しては、3党で検討チームを設置し、早急に詰める。
経済産業省が16日に発表したレギュラーガソリン店頭価格の全国平均は、14日時点で1リットル当たり175.2円となり、10週連続で値上がりした。政府は激変緩和措置として元売りに支給する補助金を、17日から上限の1リットル当たり25円に引き上げ価格高騰を抑制したい考え。ただ、ロシアとウクライナを巡る情勢は依然として厳しく、原油の価格高騰は収まらないと見られる。激変緩和措置が終了する4月以降を見据え、対応を検討していく。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)3月18日号より