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自民党の水素社会推進議員連盟、「水素社会」で西村経産相に提言書

自民党の水素社会推進議員連盟(小渕優子会長)は8日、経済産業省を訪問し、水素社会の実現に向けた緊急提言書を西村康稔経産相に手渡した。カーボンニュートラル(温室効果ガス排出実質ゼロ)やエネルギー安全保障などの課題に対処するためにも、水素社会の推進を国策として法的にも明確にする必要性があることなどを訴えた。

小渕会長は、水素関連技術の研究・開発や利用を促す環境整備などに向け「民間企業などが投資をしやすい法律の制定が必要だ。(根拠となる推進法の)『水素社会推進法(仮称)』をできるだけ早期につくりたいと、議連で相当、意気込んでいる」と話した。

日本は、2017年に「水素基本戦略」を世界で初めて策定した。水素に関する多くの技術でも先行してきたが、世界各国もエネルギー政策と産業政策の観点から日本を猛追している。小渕会長ら議連関係者はこうした状況に対する危機感も伝え、日本の技術的な優位性を確保するためにも研究・開発の支援を強化することを求めた。

西村経産相は「水素はエネルギーの安定供給とカーボンニュートラルを進めていく切り札の一つ。政府方針として決定する年末のGX実行会議の取りまとめの中でしっかりと位置付けたい」と応じた。さらに「日本はもう一段、コスト低減と需要拡大の取り組みが必要だ。水素の利用を促す観点から、今年度中を目標に規制の合理化や適正化を図る『水素保安戦略』を策定したい。水素社会推進法も民間企業の予見可能性を高める観点からも重要だ。しっかりと検討していきたい」と話した。

※日刊自動車新聞2022年(令和4年)12月10日号より