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自動車業界トピックス

静岡県湖西市の影山剛士市長、経産省に要望書「電池産業に支援を」

静岡県湖西市の影山剛士市長は13日、経済産業省で中谷真一経産副大臣と会い、蓄電池の製造基盤強化や人材育成への支援を求める要望書を手渡した。同市では、今年中にプライムアースEVエナジー(PEVE)が新たな車載電池工場の稼働を予定している。電動車の基幹部品である蓄電池の産業育成に力を入れ、関連企業の誘致や電動車の普及につなげていく。

中谷経産副大臣に要望書を手渡す湖西市の影山剛士市長(左)

影山市長は「われわれも次世代産業を通じて日本をけん引していく一翼を担えるように頑張っていきたい」と語り、中谷経産副大臣も「蓄電池はわが国の重要物資11品目の一つで、国ぐるみでやっていく。国は(産業育成・競争力強化に向けて)本気なのでしっかりと支援していく」などと応じた。

トヨタ自動車の子会社であるPEVEは4月、同市新居町で整備を進める新工場を含む用地の名称を「コサイ・バッテリー・パーク」と命名した。年内に新工場の一部でハイブリッド車(HV)向けリチウムイオン電池を生産する予定だ。造成地全体は約50㌶で、このうち工業用地は約30㌶。同社は今後の需要動向なども踏まえながら増産投資も検討する。

湖西市では、市内のものづくり企業の若手経営者が、既存事業や技術を生かした他分野への参入や新規事業などを話し合う研究会を2月に発足させた。同市はまた、EV化を見据えた蓄電池人材の育成に向け、2024年度から高校で電気系科目を履修できるように準備を進めている。

影山市長はまた、中堅・中小サプライヤーの新製品・サービスの開発や他分野の参入など、事業転換に必要な設備投資支援を引き続き実施することや「CEV(クリーンエネルギー自動車)導入促進補助金」の継続も引き続き実施していくことも求めた。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)6月15日号より