登録車と軽自動車を合わせた2018年度の新車販売台数は、前年比1.2%増の525万9587台となり、3年連続で前年実績を上回った。年度での500万台の大台到達も3年連続。日本自動車販売協会連合会(自販連、小関眞一会長)が1日発表した新車登録台数は333万6590台で、17年度実績に比べて1644台減と若干のマイナスを喫した。一方、全国軽自動車協会連合会(全軽自協、堀井仁会長)がまとめた18年度の届出台数は3.4%増の192万2997台で2年連続の前年超えとなった。登録車がわずかなマイナスを、好調な軽がカバーし新車全体を支えた格好だ。
登録車は18年度上期(4~9月)のマイナスから、下期(10~3月)での巻き返しを目指していたものの、あと一歩及ばなかった。
ブランド別のランキングは市場全体で17年度と順位の入れ替わりはなかった。軽もダイハツ工業とスズキの2強の構図に変化なかった。一方、登録車は前年度6位のスズキが5位にランクアップ。完成検査問題などが響いたスバルが後退した。
一方、3月単月の新車販売台数は、前年同月比4.0%減の64万811台で3カ月ぶりのマイナスに転じた。登録車は4.7%減の41万7373台で3カ月連続、軽も2.5%減の22万3438台で9カ月ぶりの前年割れ。3月は前年に比べて稼働日が1日少なかったことも、影響しているとみられる。
◆軽首位はダイハツ、13年連続で
2018年度(18年4月~19年3月)の軽自動車の新車販売は、ダイハツ工業が13年連続で首位となった。上期(18年4~9月)はスズキが制したものの、下期はダイハツが猛追し、年度トップを獲得。軽メーカー2社の1位争いはダイハツに軍配が上がった。
全国軽自動車協会連合会が1日に発表した18年度の軽市場は、2年連続プラスで着地した。1位のダイハツは61万224台、2位のスズキは59万3669台。差は1万6555台だった。
18年度上期の軽販売は、4月と7月以外は「スペーシア」などで台数を積み上げたスズキが、ダイハツに約2千台の差をつけて首位を獲得。「ハスラー」が好調だった15年度以来のトップに立った。
しかし、10月以降はダイハツが3月以外で月次首位を確保。量販車種の「タント」やカーナビや全方位カメラを標準装備し商品性を向上させた「ムーヴ」「ミラ」、安全性能を高めた「ハイゼットトラック」などが販売をけん引した。
19年度の軽市場は、ダイハツとスズキに加え「Nシリーズ」が好調なホンダや3月末に新型車を投入した日産自動車や三菱自動車など、他メーカーの追い上げも見込まれる。今秋の消費税増税を控え、市場は更に活性化しそうだ。
※日刊自動車新聞2019年(平成31年)4月2日号より