1月の国内電動車(乗用車)販売台数は、前年同月比6.3%減の11万7825台となり、2カ月連続で減少した。登録車はプラスを維持したが、軽自動車が一部車種の品質問題で半減し、全体を押し下げた。しかし、半導体不足など生産制約の影響で同8.3%減となった乗用車販売の全需と比べると、電動車販売全体の減少幅は小さい。電動車比率も前年同月より4.5㌽多い43.2%に高まっており、根強い電動車ニーズを裏付けた格好だ。
日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)がまとめた1月の燃料別新車販売台数によると、電動車の販売台数は同12.6%増の9万7504台だった。ハイブリッド車(HV)が前年実績に比べて10%近く伸び、9万台を超えた。ボリュームは小さいものの、プラグインハイブリッド車(PHV)が2倍超となり、電気自動車(EV)も50%を上回る伸び率で大幅に販売を
増やした。乗用車に占める登録車の電動化比率は50%を超えた。 HVではトヨタ自動車の「アクア」や「カローラクロス」、日産自動車の「ノート」シリーズ、ホンダの「ヴェゼル」といった新型車の効果で、大手3社が前年実績を上回った。PHVは三菱自動車が全面刷新した「アウトランダー」をPHV専売に切り替えたことで拡大。EVでは日産「リーフ」が同80%増に迫る勢いを見せたほか、商品攻勢を仕掛ける輸入車勢が同2.3倍の349台と存在感を高めた。
一方、全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)がまとめた軽の電動車販売は同52.0%減の2万321台と大幅なマイナスとなった。半導体不足やコロナ禍による部品不足で全体的に低調だった。加えて、日産と三菱自のスーパーハイト系ワゴンがエアバッグの品質問題で1月中の出荷をほぼ全面的に停止したことが響いた。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)2月18日号より