2月の国内新車販売台数は、前年同月比18.0%減の35万4668台となり、8カ月連続で前年割れとなった。長引く自動車メーカーの生産調整で新車供給量が足りず、2月としては記録を確認できる直近30年で最も少ない台数だ。2月も国内工場を一部生産停止する動きは出ており、3月以降も新車供給量の厳しさは続く見通しだ。
記録を確認できる1993年以降では、これまで最低だったリーマンショックで新車販売が低迷した2009年2月を下回った。ブランド別に見ると、乗用車メーカーではスバルが同41.4%減の6230台と落ち込みが大きい。半導体不足などによって国内向け車種の供給に大きな影響が出ているとみられる。
また、トヨタ自動車も同25.5%減の9万8845台と、先月よりもマイナス幅が広がった。レクサスも同40.2%減の2844台と大きく台数を落としている。大型車も部品供給難の影響が色濃く出ているとみられ、いすゞが同48.9%減の3166台と前年同月の半数近い水準に落ち込んだ。
日本自動車販売協会連合会(自販連、金子直幹会長)が発表した登録車の新車販売台数は、前年同月比18.6%減の21万3699台となり、6カ月連続で前年を下回った。直近20年間で最も少ない台数だ。ブランド別ではスバルやトヨタをはじめ、10ブランドがマイナスだった。
全国軽自動車協会連合会(全軽自協、赤間俊一会長)がまとめた軽新車販売台数は同17.0%減の14万969台。軽が現行規格となった1998年10月以降では、2月として最低の台数だ。乗用車が9カ月連続減となった半面、貨物車は部品不足の影響が比較的少ないことや新型車効果によって、2カ月連続で前年同月を上回った。
※日刊自動車新聞2022年(令和4年)3月2日号より